夏まつり


「夏まつりやってもいいですかね?」
6月初めに町会長から相談された。
「全然OKでしょ!」
そう答えた。

8月の終わりに開催される夏まつり。
と言っても、昼間に町会の人たちが
ボランティアで行うお祭りだ。
子どもたちのために行われる
こぢんまりとしたものだ。

屋外でヨーヨー釣り、フランクフルト、
カレー、焼きそば、かき氷。
大人はビール(発泡酒)。
みなの楽しみはビンゴ。
景品はテレビなど意外と豪華だ。

屋外だし、時期的に全く問題ない。
そう思ってGOサインを出した。

昨日、町会長から
「中止することにしました」
と報告された(外来で)。

理由は、他の町会は軒並み中止。
うちの町会だけがやる、となると
他からみな集まって「密」になる。

なるほど・・・
「中止にした方がいいんじゃない?」
そういう返答が欲しかったのだ。

みなボランティアでやっている。
半ば義務的にやっている。
開催しない理由は無限に発明できる。

若者はお祭りは楽しみに来るが、
町会には参加しない。
ボランティアは高齢者ばかりだ。

ある意味、コロナは格好の
「エクスキューズ」だった。
感染症は文化・風習を変える。


変化のチャンスだ!

おカネがなくても生きていける?

元路上生活者を収容している施設がある。
利用者さんを数人往診している。

貧困ビジネスと揶揄されることもある。
しかし当院が関わっている施設は、

どう考えても行政より上手だ。

これが非常に手厚い!
全員そこそこ広い個室を持っている。
3度の食事はもちろん、介護も不足ない。
医療機関への相談も手際が良い。

利用者さんを数人往診している。
一筋縄にはいかない人が多い。
スタッフも堅気に見えない人が多い。
組織に所属していたかどうかは不明だ。

訊くこともないし…

とにかく雰囲気が独特だ。
しかし、バランスしているのだ。
ある意味「同類相憐れむ」の様相だ。
所内は笑顔も多く、明るい。

だから診療しやすいのだ!

以前ダルクとも少し関わったことがある。

よく似ている印象だ。

とにかく色んな事情でここに流れ着いた。
この場はシェルターなのだ。

シェルターと呼ばれる場の最大の問題。
それは高すぎる理念ではないだろうか?
スタッフの過剰なボランティア意識…
うまくやっている施設を見て実感する。
上から目線では人は心を開かない。
上から目線では何も始まらない。
医者は自分の仕事を淡々とこなす。
それしかない。