自己犠牲というDNA


ハサミムシの雌は卵を守るために

ハサミを使って外敵を追い払う。

虫の世界では珍しいことらしい。
産みっぱなしがほとんどだからだ。

ハサミムシの母親は
産まれたての赤ちゃんたちに
自分の体を食べさせるそうだ。
食べさせている間も、外敵が来ると

ハサミを振り回して追い払うそうだ。

不覚にも泣いてしまった(今も少し)。

これを「愛」などと解釈するのは人間だ。

DNAに書き込まれている本能なのだ。

考えてみた。

ハサミムシから人間をみたとき、
泣けるエピソードはあるだろうか?

人間のお母さんの行動を見てみる。

安定の悪い二輪車に乗って、
鉄の塊の四輪の隙間をかいくぐり、
食糧を調達する。
刃物を使って、恐ろしい火を使って…

すべては家族のために…

その光景を見たらハサミムシも

涙を流すかもしれない。

主婦だけではない。

お父さんも見てみよう。

もみくちゃにされて
低酸素の電車に乗って出勤。
仕事が終わると、自傷行為と思える
冷たい飲み物で内蔵を冷やす。

なかば強制的にアホになる…

そして、お父さんもお母さんも、

血液と比喩されるおカネを払う。

自己犠牲の精神は虫のそれと比べて

遜色ないのでは?

虫と違うのは、本能ではなく、
すべて教育の成果だという点である。