気とおカネの遣い方

絶対に手ぶらで受診しない患者さん、
田中さんは78歳の女性だ。


パートで働いていた肉屋が潰れた。
不測の事態だった。
田中さんの差し入れがメンチカツから
「行列のできる食パン」に変わった。


「気を遣わんといて下さい」
「遣うわよ。気とおカネは生きている
うちに遣わないと意味ないのよ」

と粋(いき)な返しをしてくれる。

「仕事してるの?」
「私が仕事しないわけないでしょ!」
「エライわ。よく見つかるよね」
「選ばなきゃいくらでもあるのよ」


圧倒される78歳だ。
不測の事態ももろともせず。
気配りのできる田中さんは何歳に
なっても引っ張りだこだろう。

新型コロナウイルスの脅威は
春節を頼りにしていた業者に
大きな打撃だ。

予定通りに行かないのが世の中だ。

人類の感染症との闘いは続く。
感染症も天災の一種だ。
完全に制御することはできない。

田中さんの「挫けない」精神に
学びは多い。

https://oneloveclinic.tokyo/blog/oneloveclinic/緊急告知