ギャップ萌え PART2

早い話が

先入観から逃れるのは難しい
ということだ。

小川さん(67歳)は口が渇く。
特に寝ている間に強く出る。

「口開けて寝てるんじゃない?
鼻詰まってます?」
「いえ、通ってます」
「寝る姿勢は?」
「仰向け」
「仰向けだと口開いてしまうからねえ」
「他の寝相で寝た方が良いのかなあ」

昭和20年代の日本の住宅事情。
子だくさんの家庭。
狭い一軒家。
すし詰め状態で布団が並ぶ。
仰向けで姿勢を正して寝るしかない。

「兄弟何人?」
「13人兄弟の10番目」
ビンゴ!
「すし詰めだったでしょ?」
「…いえ…個室…」
「?」
「上が兄5人だったから私個室だったの」
「ええとこの子?!」
「それは知らないけど、11部屋あった」
「!!」
なかなかの豪邸だ。
「福岡やったよね?お父さんは?」
「鍼灸師だったの」
「さぞかし腕が良かったんでしょうねえ」

先入観は見事にひっくり返された。
しかし、13人産んだお母さんもスゴイ。
「お母さんはおいくつで?」
「97歳で老衰。70でパチンコ、
80でビールを覚えたのよ」
「あっぱれですね」
13人出産の消耗とは無縁のようだ。

ちなみに鍼灸師の父は67で他界。
「なんとかの不養生よ」
イヤミのように投げられた。

小川さんは慢性疾患ではない。
だからたまにしか受診しない。
イッセイミヤケをよく着ている。
「僕もイッセイしか着ないんですよ」
「ファミリーセールの券あげるわ」

やった!
ファミリーセールがあるとは!
イッセイはバーゲンもなかった…はず。
先入観は機会損失につながるというお話。
(写真のマイルスはイッセイ着てます。)