
手袋をしたまま用を足した。
手袋をしたままファスナーを上げた。
ファスナーに手袋がはさまった!
手袋は破け、ファスナーに絡まった。
解決しようとするも不自由だ。
両手が手袋のままだからだ。
顔を触らないよう手袋をしている。
感染予防が目的だ。
ゴム手袋は複数回消毒も可能だ。
素手とはやはり勝手が違うことが
「玉に瑕(きず)」だ。
話は変わる。
仏壇がある家が多い。
線香を上げる際、ライターを使う。
ライターの丸いヤスリを回すとき
手袋したままでは不自由だ。
よし、うまく火が着いた!
と思ったら手袋にも着火した。
さっきのアルコール消毒だ!
もう一方の手でもみ消そうと
したそのとき、ハッと気づいた。
こっちも消毒後だ!
着火した手を振り振り、強引に消した。
アルコールがほぼ乾燥していたので
救われた。
実は、これは「実験室アルアル」だ。
実験現場では日常的に火を使う。
実験現場から離れて久しい。
もう一方の手を使わなかったのは
多少「三つ子の魂」だったのだろう。
幸い血圧測定中だったナースと
患者さんには気づかれなかった。
何事もなかったように診療を続ける。
これもプロの仕事・・・
であるわけはない。