夫婦は似ているのか?

「似た者夫婦」という言葉がある。
夫婦は似てくるのか?
似せることができる相手を選ぶのか?
それはわからないが、仲良く上手く
やっている率が高いように思う。

かなり以前読んだ記事だ。
「経済、知性、容姿の格差が
ありすぎる夫婦は上手くいかない」

とのこと。

理由は
「埋めることが難しい」
からだそうだ。
「同一化」できるような相手が
上手く行く相手ということか。

「似たもの夫婦仮説」を支持する根拠だ。
「ないものねだり」をしても、
ねだるだけで終わるということか。

佐藤さん夫婦は全く似ていない。
痩せている夫とポッチャリ妻。
気配りせっかち夫と無頓着妻。
理屈夫と感性妻。
年齢も一回りほど離れている。

「なんで結婚したん?」
妻に訊いてみた。
「働き者で真面目な男だと、
父が紹介してきたんです」


父も夫も築地で働く同業者だった。

「たしかに真面目やもんね」
「最初はお姫様のように扱って
くれたんですよ。でも結婚したら
正反対の態度に変わったの。
すぐに怒鳴るし」


なるほど。
真面目な魚屋さんだ。
釣った魚に餌をやるはずがない。

貧乏ヒマなし

告白すると、はんこを押す作業が
嫌いではない。
いや、むしろ好きかもしれない。

美しく押せたとき気持ちがいい。
書類が完成した安堵感もいい…

「はんこ屋」の患者さんがいる。
将来が不安だそうだ。
公的な書類も電子処理が主流になる。
はんこ屋はこれからどうなるのか?

はんこは確かに合理的ではない。
「合理的」「効率化」「時短」…
耳にしない日はない。

心配になる。
時短して「何をする」かが問題であり、
決して「時短」が目的ではないはず。

ひたすら処理が早くなる IT に、
人の処理能力は追いついているのか?

「余暇」という言葉がある。
余った時間とは何の余りか?
職業に対する余りと思われる。
余暇を充実させなかれば、という
プレッシャーで病む人がいるらしい。


もちろん本末転倒だが、笑えない。

ちなみに、先史時代は起きている
時間の6割が余暇だったらしい。

壁画を描いたり、昼寝をしたり、
雑談をして過ごしたらしい。

途上国に行くといまだに
「何に使うの?」
と思う民芸品が売られている。
日本でも土産屋に三角フラッグを
よく見たが、今もあるのかな?

すべからく民芸品は
合理性からはほど遠い。

以前、日野武道研究所の主宰である
日野先生と話していたときに、
「ギリシャ時代は哲学者や数学者、
科学者。なんであんなに賢い人が
量産されたんですかね?」

と訊いてみた。
「暇やったんちゃうか?」
「なるほど!暇か…」

と非常に納得した記憶がある。

「暇」は思考に重要なのだ!
つまり合理的になるためには
「暇」が必要なのだ。
みなスケジュールを埋めすぎだ!

手帳を捨てて、工作をしよう!
なつかしの「芋バン」でも…

気とおカネの遣い方

絶対に手ぶらで受診しない患者さん、
田中さんは78歳の女性だ。


パートで働いていた肉屋が潰れた。
不測の事態だった。
田中さんの差し入れがメンチカツから
「行列のできる食パン」に変わった。


「気を遣わんといて下さい」
「遣うわよ。気とおカネは生きている
うちに遣わないと意味ないのよ」

と粋(いき)な返しをしてくれる。

「仕事してるの?」
「私が仕事しないわけないでしょ!」
「エライわ。よく見つかるよね」
「選ばなきゃいくらでもあるのよ」


圧倒される78歳だ。
不測の事態ももろともせず。
気配りのできる田中さんは何歳に
なっても引っ張りだこだろう。

新型コロナウイルスの脅威は
春節を頼りにしていた業者に
大きな打撃だ。

予定通りに行かないのが世の中だ。

人類の感染症との闘いは続く。
感染症も天災の一種だ。
完全に制御することはできない。

田中さんの「挫けない」精神に
学びは多い。

https://oneloveclinic.tokyo/blog/oneloveclinic/緊急告知