相手がいるから一人になれる

早い話が
モノが安すぎるのはおかしい
ということだ。

「相手がいるから一人になれる」

どこで読んだが忘れたが、
記憶に刻まれる言葉だった。

関係性の中でしか人は存在しない。
相手を認識して初めて
自己を知ることができる。
そんな風に解釈している。

他者がいなければ自分を
考察することは不可能だ。
他者の中にしか自己は存在しない
のだから、職業を持つ必要がある。

だれかの役に立たないといけない。
誰もが他者の仕事の成果に
囲まれて生きているのだから。

消費活動をするときも、
誰の役に立っているか
考えながらやった方がいい。
安さだけで選ばなくなるはず。

安い理由を考えるのも一人では
できないということだ。

なんか不満ある?

講演を依頼される機会が増えた。
自分の勉強と思い、引き受ける。
感想文やアンケートを受け取る。
予想通りの反応は本当に少ない。

伝えたいことを伝えるのは難しい。

痛感する。

雑談が多いせいかもしれない。
枝葉末節の部分の方が印象に

残ることも多いようだ。

反面、仕方がないとも思う。

聴き手の優先順位が違うからだ。

自著の読後感想を聴かされるときも
似た経験をする。
「あそこ、共感しました!」
そこかい!

欲する情報がそれぞれ異なる。
少なくともその時点で重要だと
思うものを求める。
ということは欲しいモノを

明確にしておかないとヤバい。

人生スパンで見ると、不要なもの

ばかり集めてしまうかもしれない。

つまり今の自分は過去の自分が重要と

思って収集した情報の集大成なのだ。

今の自分が不満であれば、優先順位の
設定を間違ったということだ。
すぐに設定し直す必要がある。
未来の自分を不満だらけの人物に

しないために。

残された時間は平等でもないし、

多分思うほど長くない。

焦る…

病を水に流せるか?

利き手でない左手の機能向上に
努めている。
左手をもっと繊細にしたい。
まあ主に楽器演奏が目的だが…

石川さんは79歳の男性。
趣味は渓流釣り、麻雀、水墨画
晩酌も毎日する。

若い頃は会社を経営していた。
イケイケだったそうだ。
徹夜麻雀を3日続けたこともある。
毎日ウイスキーはボトル1本。

本人いわく
「滅茶苦茶してましたよ」

そんな生活が影響したのか。
50代のときに脳卒中を発症した。
右半身の麻痺は今も強く残っている。

バリバリやっていた人ほど
自暴自棄になる。
しかし、石川さんは逆だった。
「まあしゃあない」
と開き直った。

クヨクヨする、という言葉は
石川さんの辞書にはない。

渓流釣りは奥さんが同行し、
餌つけ係を担当している。
最初は虫が苦手だった奥さん。
今は、ミミズもゴカイも楽勝だ。

「卒中やったお陰でむしろ、
前より色々やってません?」
「そうかもしれませんね」
ガハハと笑う石川さん。

済んだことは忘れる。
病も水に流す。
はい次、はい次。
川の流れのように…

へこたれない患者さんから
学ぶことは無限だ。