学歴詐称!?

徳丸さん80歳はTシャツ姿で来院した。
Tシャツには
“University of Hawaii”
と書かれていた。

「留学されてたんですか?」
訊いてみた。
「いやいや、娘のハワイ土産です」
らしい。

書いている内容を認知していなかった。

次の患者さんは石橋さん66歳。
Tシャツに
“Universität Wien”
と書かれていた。
「留学されてたんですか?」
もう一度ボケた。
「してみたいですよねえ…」

石黒さんは認知して着ていたようだ。

二人連続で欧米の大学Tシャツ。
嘘のように出来すぎた話だ。
日本の高齢者は欧米大学に憧れるのか?
妻の両親もペアでハーバードを着ていた。
(土産を渡したのは自分だが…)
ハーバード大学、MIT周辺にも
ブランドグッズ屋がたくさんあった。

着用している学生は一人もいなかった…

ふと
日本の大学も出しているのだろうか?
と調べてみた。
早稲田も慶応も明治も…
グッズを販売しているではないか!

日経新聞に
「東大が ”Utokyo Go”という文房具を販売」
という記事を見つけた。
少し地味だが、デザインも悪くない。
東大入りたい受験生には役立ちそうだ。
ゴールがぶれないかもしれない。

しかし、外国で高齢者が医者にかかるとき
「早稲田大学」と書いたTシャツ…

あらへん、あらへん。

日本全国コンフォートゾーン

「ブッてやがんだよね!」

加山さんは江戸っ子だ。
妻と教員をしている息子の3人暮らしだ。
息子の念願で逗子に引っ越した。

「紹介状書きますよ」
と一応転院を提案した。
にも関わらず通ってくれている。
2時間かけて!

やはり地元へ帰るとホッとするらしい。

高齢者の引っ越しは大変だ。
鬱になる人も少なくない。

快適領域の変化に耐えられないのだ。

「住めば都、エエとこでしょ?」
「悪いヤツはいない。
でもブッてやがんだよね」
「たしかに洒落た人多そうよね。
息子さん、それが欲しかったんでしょ?」

加山さんは苦笑いするしかなかった。

とにかく魚は美味いそうだ。
「それそれ、加点方式よ!」
考え方次第だ。
良い所を見るか悪い所を探すか。
アラ探しをする姿勢は減点方式だ。
帰ってくる可能性があるならいい。
もう家も買ってしまったのだ。
終の住処になるのだ。

アラ探しの余生は寂しすぎる。

「2か月に一回ウチに来たらエエですよ」
これからも加山さんは隔月で帰省する。
下町という田舎ができた。
という加点方式も悪くない。

能動的ネットサーフィンのすすめ

ネットニュースのタイトルを眺める。
「怒り」の表現、「否定」表現が多い。
「怒り収まらず」「叩かれる理由」
「不穏な」「怒った」「懲戒」「不倫」…

なるほど。

人は警告音に反応しやすい。
ネガティブな情報に目が留まり、
閲覧される確率は上がる。
タイトルが内容を反映していない、
そういうケースも多い。
ボーっとネットの世界を彷徨う。
大量のノイズに付き合わされそうだ。

人生に関係ない情報は極力避けたい。
欲しい情報のみ入るようにするには?
欲しいモノを意識し続けるしかない。
熱中する何かを常に持っていると、
関連情報が勝手に集まってくる。

いつも出す例だ。
ミャンマーに行くと決める。
ミャンマーの文字がやたら目につく。
世の中のミャンマー濃度が上がるのだ。

欲しい情報の収集を継続している人。
ノイズで時間の無駄遣いをしている人。
数日でとてつもない差が出る。

人生時間は短い。
大量情報消費時代。
目標や夢のない人はノイズにやられる。
無価値な情報に溺れてしまうと?
あっという間に心が病む。
下手したら死んでしまう。