行列のできるラーメン店

早い話が
ヘルシーもT.P.O.でしょ!
ということだ。

新大阪駅にある某ラーメン店。
行列ができる老舗ラーメン店だ。

懐かしさもあり、少し並んだ。

「平成最後の~」
何度使用されたことだろう?
きっと天文学的な回数だろう。

ここ2~3日はラッシュだろう。

平成最後の行列に並んだ。
ふと思った。
元号の変わり目にラーメン屋に並ぶ。
天皇陛下には生涯体験できない。
並んで食べるラーメンの醍醐味!

庶民に生まれてよかった。

 

名物ラーメンを注文する。
そのとき目に留まった。
『ヘルシーこんにゃくラーメン』

力を入れている新メニューのようだ。

こんにゃくってヘルシーなのか?
まずはヘルシーを定義しないといけない。
どうも現代のヘルシーには常に
「低カロリー」がつきまとう。
昔、栄養はカロリーベースで評価された。
どうもカロリーは行きわたったようだ。
「カロリーは少ないが腹はふくれる」

にもってこいの食材なのだろう。

次に食物繊維が豊富な点だ。
これは排泄を促す。
身体に残らないこと。
それを徹底的に追求しているわけだ。

「食べてなかった」ことにしたいのだ!

 

ラーメンの魅力は「かんすい」にある。
あくまで個人的な意見だが。
だからこんにゃくはラーメンになれない。
最近「かんすい」も悪者扱いされている。

相対的にこんにゃくのイメージが上がる。

 

みんな「ヘルシー」が大好きだ。
はっきり言って現代日本人にとって
ラーメンは「娯楽」だ。
たまには食に娯楽要素を求めても
いいではないか!

ラーメンにヘルシーを求めるなよ。

ゴチャゴチャ考えていたら
ラーメンが伸びてしまった!
こんにゃくにしときゃよかった!

ギャップ萌え PART2

早い話が

先入観から逃れるのは難しい
ということだ。

小川さん(67歳)は口が渇く。
特に寝ている間に強く出る。

「口開けて寝てるんじゃない?
鼻詰まってます?」
「いえ、通ってます」
「寝る姿勢は?」
「仰向け」
「仰向けだと口開いてしまうからねえ」
「他の寝相で寝た方が良いのかなあ」

昭和20年代の日本の住宅事情。
子だくさんの家庭。
狭い一軒家。
すし詰め状態で布団が並ぶ。
仰向けで姿勢を正して寝るしかない。

「兄弟何人?」
「13人兄弟の10番目」
ビンゴ!
「すし詰めだったでしょ?」
「…いえ…個室…」
「?」
「上が兄5人だったから私個室だったの」
「ええとこの子?!」
「それは知らないけど、11部屋あった」
「!!」
なかなかの豪邸だ。
「福岡やったよね?お父さんは?」
「鍼灸師だったの」
「さぞかし腕が良かったんでしょうねえ」

先入観は見事にひっくり返された。
しかし、13人産んだお母さんもスゴイ。
「お母さんはおいくつで?」
「97歳で老衰。70でパチンコ、
80でビールを覚えたのよ」
「あっぱれですね」
13人出産の消耗とは無縁のようだ。

ちなみに鍼灸師の父は67で他界。
「なんとかの不養生よ」
イヤミのように投げられた。

小川さんは慢性疾患ではない。
だからたまにしか受診しない。
イッセイミヤケをよく着ている。
「僕もイッセイしか着ないんですよ」
「ファミリーセールの券あげるわ」

やった!
ファミリーセールがあるとは!
イッセイはバーゲンもなかった…はず。
先入観は機会損失につながるというお話。
(写真のマイルスはイッセイ着てます。)

認知症進行中!

どこも悪くないのよ。悪いのは頭だけ」
「頭悪くないよ。だから生き延びてる」
「スカスカよ。信州味噌入れて欲しい」
「かに味噌じゃアカン?」
「生臭いじゃないの」

野島さんは82歳独り暮らし。
最近認知症が急激に進行している。
徘徊も多くなっている。
クスリが飲めていない。
通院も滞る。
娘からの依頼で往診が始まった。

久々に会った野島さん。

冒頭の会話でスタートした。

認知症は確かに進行している。
しかし、会話のラリーができる。

不思議だ。

野島さんの手芸の腕前はプロ級だった。
習っている教室の先生より上手だった。
トーク力と手芸技術で人気者だった。
今年になってやめてしまった。
うちの患者さんから聞いた。
段々会話が噛み合わなくなったきた。
ご本人にとってもストレスだったようだ。
プライドの高さもあったのだろう。

野島さんには「趣味の部屋」がある。
患者さんたちから噂を聞いていた。
同好の士にとって「垂涎もの」だと。

お部屋を拝見した。

コックピット!

そう表現したくなるような部屋だった。
年季の入ったミシンや道具の数々。
所狭しと多くの作品が壁に飾られていた。

独り暮らしでも不自由はしていない。
一食は配膳を頼んでいる。
持病の肝硬変と高血圧は悪化していない。
認知症になって「病」の存在を忘れたか?

それも奏功しているのかも。

「お父さん死んで何年経ったっけ?」
夫も診察していた。
「ちょっと待って」
仏壇の引き出しから手帳を取り出した。
家族の死亡日時が記録されている。
「24年10月25日」と野島さん。
「もう7年かあ…」
「あら、ウチの親戚はみな25日だわ」
「給料日だから?」

「みんな人雇ってたからねえ」

粋なラリーをしてくれる…